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16-17世界戦データ

世界戦見ましたか?女子 Elite が激アツ展開で面白かったですね。

※本記事中にレース内容のネタバレあり。

さて、その世界戦を振り返ってみましょう。男子 Elite ではベルギー Wout VAN AERT 君とオランダの Mathieu VAN DER POEL の若手の激突だったり、女子 Elite はシクロクロスから離れていた Marianne VOS が再度世界王者を穫れるかが注目されました。

というわけで、今回は年齢やら完走率やらを見ていきます。ネタとしては UCI のリザルトページなどから。

本文中に「順位あり」という表現が出てきますが、出走データが取りづらかったので。要するに DNS, DNF, 失格の選手は入っていない人数、逆に言うと完走とラップアウトされた選手人数の合計。おおよそ全体人数と考えていいです。

人数データ

まずは基本的なところから見てみましょう。女子 Elite。

出走人数43名
順位あり(完走+ラップアウト)37名
完走29名
完走率67.4%

意外と完走率は高い。日本人は3名中1名完走。もうちょっと頑張りたい。次に男子 Elite。

出走人数64名
順位あり(完走+ラップアウト)60名
完走29名
完走率45.3%

こちらも思ったより完走率高いですね。日本人選手3名はいずれも完走できず。

年齢

まずは年齢から。気になる選手をピックアップ。多分実年齢ではなく、CX 年齢表記だと思います。

  • Wout VAN AERT: 23歳/ベルギー
  • Mathieu VAN DER POEL: 22歳/オランダ
  • Lars VAN DER HAA(通称ワンコ): 26歳/オランダ
  • Laurens SWEEC: 24歳/ベルギー
  • Jeremy POWER(日本にもよく来るよ): 34歳/USA
  • Kevin PAUWEL(寡黙な職人): 33歳/ベルギー
  • Lars BOO(元世界チャンプ): 32歳/オランダ
  • 小坂光 29歳/日本
  • 沢田時: 23歳/日本
  • 前田公平: 23歳/日本

小坂選手ももうすぐ三十路か〜、というのが一番印象強かったりしますが、世界トップを争っている2人は若いですね。Mathieu 君は Under23 に出られる年齢だし。

続いて女子,,, と思ったけど語れるほど女子の選手を知らないや。アルカンシェルを取りまくっている Marianne VOS 選手は 30歳。

さて、グラフ作ってみましょう。まずは女子 Elite の平均年齢。

16-17 世界戦 女子 Elite の平均年齢

誤差範囲がぶっ飛んでるのが目立ちますね。55歳は地元ルクセンブルグの Suzie GODART 選手。このレースが引退試合だそうで(cyclowired より)、完走はなりませんでしたが難コースに挑む心意気に拍手!お疲れ様でした。

16-17 世界戦 女子 Elite の年齢分布

20代後半が多め。後述の男子と比べると30代が比較的多いかなという印象。

さて男子 Elite。

16-17 世界戦 男子 Elite の平均年齢

女子よりちょっと低めでまとまっていますね。最高齢はデンマークの Joachim PARBO 選手の43歳。完走ならずの45位。平均値は競技スポーツとしてはいいとこな感じです。

16-17 世界戦 男子 Elite の年齢分布

30歳以下がおおよそ2/3を占めています。特に「〜25」は Under23 を含まないことを考えると実質的には23,4,5の選手がごっそりいる事になります。

Nys 様のイメージがありましたが、30代の選手が多いというわけではないのですね。

国ごと人数と完走者

国コードが入っているので、国ごとで分けてみましょう。グラフが見にくくなるので、順位あり人数が1名以下の国は除去。X 軸はスタートリストのならびを左から(つまり15-16 世界戦で成績が良かった国順に並んでいる。)

16-17 世界戦 女子 Elite の人数と完走者

レースでも目立っていましたが、アメリカが最多人数。フランスとカナダはきっちり完走者を出しています。オーストラリアは南半球からお疲れ様。

16-17 世界戦 男子 Elite の人数と完走者

男子はさすがのベルギー。あまりイメージが強くないスイスは5名完走。上位に食い込めるかがこれからの課題か。ドイツは10位にも入ったし、地味だが堅実。

それに対してアメリカ男子、頑張れよ!UCI ポイントはアメリカの国内レースで稼げているけど(=出走人数は多くなる)、レベルがヨーロッパに追いついていないのかもしれません。カナダもしかり?

ちなみに男子 Junior で表彰台を独占したイギリスは、出走は FIELD Ian 選手のみで37位完走ならず。Junior で優勝した子もインタビューで「シクロクロスを続けるかを迷っている」と言っていたらしいが、やっぱり人気のあるトラックやロードに行ってしまうのだろうか。

まとめ!

  • 年齢平均は30歳ちょい前
  • やっぱりベルギー強し
  • アメリカ Boys ガンバレ…

以上、世界戦を数字から眺めてみました!

CX 年齢

シクロクロスの、というか自転車競技界の年齢の数え方について見てみましょう。

UCI 競技年齢

U23 という指定のあるカテゴリーは Under23 つまり「23歳より下」のはずですが、22歳の選手が出場できない、早生まれの選手だから出られる、などと聞いたことありません?

UCI の規定する自転車レース界での年齢(誰が何歳である、と決める数字)の定義は以下にみられます。

For  participation  in  events  on  the  international calendar,  riders’  categories  are determined by the age of those competing as defined by the difference between the year of the event and the year of birth of the rider.
国際競技日程に登録された競技大会への参加にあたり、競技者のカテゴリは競技大会の行われれる年と競技者の生年との差で規定される競技年齢により決定される。
JCF 競技規則 1.1.034 より抜粋

例えば2017年に行われる大会に、2000年生まれの選手が出場したら、2017-2000=17ということで、競技年齢は17歳とみなされます。「その年に達する年齢でカウントする」と表現する人もいました。

実年齢で考えると、2000年生まれの君は2017年には17歳に達します。もちろん、17になる前には16歳ですので、2017年のある日時点では実年齢16歳と17歳の2つの場合が発生します。

よって「実年齢16歳だけど、17歳カテゴリーに出場」という状況が発生するなるわけなのです。

以上は自転車競技の一般的なお話。シクロクロスだと少し違ってきます。

シクロクロス年齢(CX 年齢)

というのも、シクロクロスは秋から春まで行われるスポーツです。ということは年をまたぎます。またぐということはシーズン途中で競技年齢が1つ上がってしまうのか?いいえ、答えは No です。

Except where provided otherwise for the masters category, the category which will be applied for entries to races for the entire season is the category to which the rider will belong on 1 January of the following calendar year.
マスターズ・カテゴリに規定される場合を除き、シーズンを通じた全レースにおいて適用されるカテゴリは,翌年1月1日に当該競技者が属するカテゴリとする。
競技規則第5部シクロクロスレース 5.1.001 より抜粋

あまり JCF の和訳がよくないですね… following calendar year は「翌年の」ではなく、「後ろの年の」とか「後半の年の」という方が正しいです。シーズン後半の年、という意味。

例えば2016−17シーズンのレースであれば、開催年は2017とみなされます。2017年に17歳に達するのであれば、大会の開催日が2016/10/23だとすると CX 年齢(*1)は17歳。ただし、同じ2016年でも、15-16シーズンに該当する2016/2/13の大会だったとしたら、CX 年齢は16歳となります。

もう1つ例をだすと、例えば2000/12/25生まれの君が2016/10/23の大会に出走した場合。

もちろん16-17シーズンなので CX 年齢は17と判断されます。しかしレース日は12/25の誕生日よりも前なので、実年齢16歳には達しておらず15歳。不思議な感じもしますが「15歳だけど17歳」という状況もあるんですね。

ルールにある “Except where provided otherwise for the masters category,” の詳細については不明。1/1 でカテゴリーが切り替わる、ということかしら?

*1: 「CX 年齢」という言葉は僕の造語です。

各カテゴリー年齢制限

最後に AJOCC カテゴリーごとの年齢制限を確認しておきましょう。ただし、とくにキッズカテゴリーについては地方ごとで運用が異なる場合があるようです。C3, 4 の下限年齢が怪しいですが、だいたいあってるはず。表中の年齢は全て CX 年齢です。

AJOCC カテゴリー年齢範囲
C118歳〜
C216歳〜
C3,414歳〜
CJ17,18歳
U1715,16歳
U15小5〜14歳
CK2小3,4
CK1小1,2
Kindergarten未就学児童
CL2,314歳〜
CM1,2,339歳〜

UCI も確認。

UCI カテゴリー年齢範囲
Youth〜16歳
Junior17,18歳
男子Under23(U23)19〜22歳
Elite23歳〜
Masters30歳〜
女子Under23(U23)17〜22歳

女子 U23 カテゴリーはシクロクロス用競技規則に規定されています。

マスターズ選手権では Masters 30歳以上で一括りではなく、 30〜34, 35〜39, 40〜44,,, といったふうに細かく区切られてレースが行われ、それぞれでチャンピオンが決まります。

以上、ちょっと不思議な CX 年齢のお話でした!