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UCI Code から UCI ID へ(2)

前回に引き続き、新しく設けられた UCI ID について。今回はその実際を見てみましょう。

ルールブックの変更点は以下のリンクにまとめられています。英語。
http://www.uci.ch/mm/Document/News/Rulesandregulation/17/68/12/1-GEN-20170328-EN_English.PDF

他の情報はネット上で見つけたものが中心。

What is UCI ID?

概要としては facebook で見つけた Le Samyn des Dames さんの記述がわかりやすい。

  • ユニークな11ケタの数字
  • 123 444 567 89 というように読みやすいように区切られる
  • 1人の選手・審判として競技人生を通じて同じ番号を使用
  • UCI レース、大陸選手権、国内選手権に参加する選手に与えられる
  • それらに出場しなくても UCI ID はライセンスに記載されるかも
  • UCI ID が記載されたライセンスを発行するのは国内選手権の責任

UCI ルールも見てみましょう。ざっくり和訳でどうぞ。

  • 国内選手権はもちろんUCI カレンダーのレースに参加可能な選手(a)には UCI ID が付与されなければいけない。(※ susceptible of = が可能な)
  • その選手に UCI ID を与えるのは各国競技連盟の責任
  • UCI ID は UCI から各国競技連盟に提供
  • 選手が最初にライセンス申請したときに UCI ID が割り当てられる
  • UCI ID はカテゴリーや発行競技連盟にかかわらず、選手のどんなライセンス上にも表示されなければいけない
  • (a)以外の選手についても UCI ID が発行されても良いし、各国競技連盟が定めた識別番号が与えられてもよい
  • その他の審判などにも UCI ID が与えられ、ライセンスに表示されること

「どんなライセンス上にも表示されなければいけない」shall appear on any licence he may hold.とありますが、JCF ライセンスも含むのでしょうか。全日本出場資格ある選手なら、というか UCI ID が発行済みの選手なら JCF ライセンス上にも記載して欲しい所ではありますが。

ちなみに UCI ルールブックには11桁だとか見やすいように区切るとかは全く書いていません。

また、ライセンス上の記載項目にも変更があり、

  • UCI ID
  • UCI ID required (not yet holder of  UCI ID but  necessary for following season) : yes/no
    UCI ID が必要であるか(未取得であるが、次のシーズンに必要か):yes/no

が表示されなければいけません。

後者は日本の UCI ライセンスで考えると今ひとつ意味わからず。UCI ライセンス取った時点で UCI ID 持っているはずですから。海外で1月に開催するシクロクロスの国内選手権対策かな?

UCI ID と DataRide

ちゃんとユニークな管理番号が与えられるのでリザルトが正しく、UCI としては簡単に管理できるようになるでしょうが、それだけでしょうか?

じつは UCI ID で検索するとこんな資料が出てきます。ヘッダーに UCI のロゴが貼ってあり、内容からするに UCI から各国競技連盟に対する資料のようです。内部資料っぽい感じもしますが、まあいいや。

ここの Q and A に沿った形で進めてまいりましょう。

Q1: UCI ID って何?重要?

  • (11ケタだよ、とか省略)
  • スポーツでも一般生活でもデータが果たす役割は大きくなってきたので、UCI もデータの集積と利用を強化する必要がある。僕らは自転車界の管理者であるが、これまでのデータはまとまっておらず、利用は難しい。

確かに数字なんてコンピュータに管理させて、人間は運用に注力するのが現代式ですよね。

Q2: うちの国には数万人の選手がいるけど、90%の選手は UCI の国際レースに出ないよ。それらの選手全てに UCI ID は必要なの?

  • UCI ID は UCI レース、大陸選手権、国内選手権のリザルトを集積管理するために必要だ。
  • これらの大会に出場する選手とそれ以外を分けて管理できるのであれば、UCI ID をライセンスに表示しなくてもよい。
  • 小さな規模の競技連盟ならば UCI ID 関連の権限渡す。その場合には全ての競技者に UCI ID が振り分けられることになる。

この文章から推察するに、日本で言うと JCF ライセンス番号を全て無くして UCI ID に切り替えてしまっても良いし、現状の UCI ID と JCF 番号の併用のままでも良さそうです。ただ、選手としては識別番号なんて少ないほうが良いのだから、UCI ID に統一して欲しいところ。

Q3: 何が良くなるの?

  • UCI ID によって選手のリザルト・ランキング・経歴(ドーピング関連とか?)、それから審判の優先レース・報告・育成などにも役立つ。
  • 僕らはこれらのデータを競技連盟と関係者に提供し、使ってもらう予定だ。

Q4: いつから?

  • 今から!(2016年9月)
  • 2016年4月には全ての各国競技連盟にこのプロジェクトが通達された。
  • 2016年8月には各国競技連盟に接続情報の詳細(担当者など)を提供してもらった。
  • 2017年1月からは UCI レース(各国選手権含む)の全てのリザルトは新しいデータベースに電子的に提供される。
  • そのため、上記のレースでは UCI ID が必須となる。

Q&A 文章の発行日が9月で運用開始が年明けから。

「今から!」って辺りに見切り発車感が…。大丈夫か?

Q5: データの守秘義務について。

この項は意味が取れなかったのですが、「UCI 登録したら生年月日とか公開されるからよろしくね」というように UCI の規則を変更し、ある程度の個人情報も公開できるようにする、という意味だと思われます。性別とか生年月日とか必要ですよね。

Q6: 次は?

  • 現在 (2016/9) で UCI ID により、 UCI ライセンス取得者リストを UCI データベースで閲覧でき、以下の情報を含んでいる。
    • 過去3年間に UCI カレンダーのレースに参加した選手
    • 国際審判とテクニカルデリゲート
    • その他審判
  • 2016ライセンスを埋めくるために「UCI ライセンスを取得したけど UCI レースに出場しなかった人々」のリストを下さいって頼んだよね?
  • 早くよこせ。

Q7: それから?僕らは2017ライセンスをすぐに発行すべきなの?

ここからはちょっと専門的な話なので簡単に。データをどうやり取りするか、という話になります。

  • もし、専門のウェブサービスを持っているようならば、10月の半ばごろまでにはネットを通じて UCI につなげて UCI ID を取得できるようにするよ。
  • ウェブサービスとか知らんという所は、とりあえず手作業でやろう(Excelのリストやりとり?)。機能が完成したら権限渡すから、発行なり変更なり勝手にやってくれ。
  • 中くらいの規模の競技連盟については選手数も多いだろうから、適切なファイルやりとりでできるようにしよう。

要するにまだできてないけど、ちょっとしたウェブシステムを作って UCI とつなげるか、ファイルをやり取りして手動でやるか、違ったインターフェイスで UCI にデータ提出するか、ってところでしょうか。

各国競技連盟としては面倒だろうなぁ。UCI の中の人も面倒だろうなぁ(苦笑)。

Q8: UCI はデータで何をするの?

  • データは自転車競技を適切に管理するためだけに使われること。
  • UCI は第3者に情報を提供しないし、
  • ライセンス保持者に連絡することもない。
  • 将来的には選手が直接アクセスして自分の情報を直接アップできるようにするつもりだが、それは2018年ぐらいかなぁ。

この文章には書いていませんでしたが、”DataRide” というのが UCI が作った新しいライセンス・リザルト管理システムの名前のようです。

DataRide

なんか専門的な話が多すぎてアレなので、ざっくりまとめ。

  • UCI ID でちゃんと管理できるようになったよ。
  • DataRide っていう新システム作ったよ。
  • 各国競技連盟は DataRide のやり方でライセンス発行・リザルト提出などしてね。
  • そのうち選手の直接ログインして色々できるようになるかもね。

UCI ID 以外の部分については、とりあえず数年間は選手にとっては関係ないかもしれませんね。

 UCI ID はどこに?

さて、ここからは日本の選手目線でのお話。

今年から全日本選手権と国内で行われる UCI レースについては JCF ライセンスで出場できるようになりました。

しかし待てよ、

  • 先の Q2 から考えるに、上記レースに出場する選手は UCI ID を持っていなければならない。
  • だが、JCF が発行した2017年ライセンスには UCI ID は記載されていない。
  • また JCF からは UCI ID に関するアナウンスはない。
  • よって、現時点では選手自身が自分の番号を知る手段が無い…

「UCI ID 無いのにどうやって UCI レースにエントリーするねん。」

せっかく設けた識別番号ですが、使わなければ豚の真珠。

一番の問題点は3つめの「JCF のアナウンスが無い」ということ。どうするつもりかぐらいは早めに知りたいですね。ロード&MTB はもう始まってるけどね。

ただ、全日本・国内UCI のどちらにせよ国内レースであり、JCF が運営に関わるレースですし、出場選手は少なくとも JCF ライセンスは持っているはず。ということは JCF は JCF 登録ナンバーから UCI ID を特定することはできるはずなのです。なので JCF ライセンス持っていればどうにかなりそうな気はします。

冒頭の方にも少し書きましたが、

(1.1.006.2a)
The national federation is responsible for ensuring that all riders susceptible of taking part in the aforementioned events are given a UCI ID.
前述のレースに出る資格のある全ての選手に UCI ID の付与をしっかり行なうのは各国競技連盟の責任である。

と、バシッと書いてあります。UCI の責任丸投げ押し付けではあるのですが、そこまで面倒みれないからちゃんとやってね、というところが本音でしょうか。

そんなわけで(UCI の競技規則を読んでいれば)JCF も裏でちゃんと UCI ID を割り振っているでしょう。

しかしやはり何らかのアナウンスは欲しいぞ。

まとめ

DataRide については UCI のシステムがまともに動いてない、JCF も人によって運用方針が異なる、といった噂も聞こえています。

新しいシステム、しかも世界をまたぐ規模のものなので、試用期間が2,3年あってもいいと思うんだけどなぁ。Q&A 文章のノリなどを見るに、UCI もとりあえずスタートしちゃった感をひしひしと感じます。

ただ、選手にとっては UCI ID が付くという点以外変わらないかもしれません。逆に運営側にとっては新システムがスタートということでかなり大変になりそうな予感大。UCI レースの時は選手は差し入れをそっと持っていきましょう。

UCI ID は作られるべくして作られたという印象。悪く言えばやっとやったか。UCI 自身としても管理はしやすくなるでしょう。

DataRide は長い目ではレース結果を UCI のサイトで見れたり、より便利になる改善だと思います。運営側にとっては手間として面倒かもしれませんが、UCI および各国競技連盟には頑張って欲しいですね。

以上、UCI ID にまつわるエトセトラでした!

UCI Code から UCI ID へ(1)

実は今年2017年の1月1日から UCI Code が事実上廃止され、UCI ID というナンバーが新設されています。

今回はこの UCI ID がなぜ今になって出てきたのか、という経緯を見ていきましょう。

What is UCI Code ???

そもそもユーシーアイ・コードって何?

UCI Code とは、UCI ライセンス取得者に対して割り当てられるコード、つまりは ID のようなものです。和風に言うと識別番号。唯一無二であること。

例えば山田太郎という名前の選手が複数名いたとして、名前だけではどちらの山田君なのかわかりません。また、結婚して鈴木太郎になったりしたら名前だけでは同一人物であるかはわかりません。なので、こっちの山田くんは123番、こっちは245番というったように、ユニークな番号やコードを付けて管理しましょう、というのが識別番号の趣旨です。

上記のような違いを見分けるためにも AJOCC コードや JCF 番号があるのですが、同様に UCI 登録者についても UCI Code という認識番号が設けられていました。

UCI Code orz,,,

この UCI Code は在住国(*1)と生年月日を組合せた11文字のコードになっています。

例えば日本在住、1999年の12月3日生まれの人の場合「JPN19991203」というコードになります。日本の2012年3月4日ならば「JPN20120304」。

,,,

待て待てい!これじゃ山田太郎と同じじゃないか。

そう、同じ国の人間で生年月日も同じだったら同じコードが発行されることになります。名前違ったとしても!

誰だ、これ考えたやつ、、、いや待てよ。JCF が時代錯誤の運用してて日本だけでこうなっているのか?そうだよな、そうあってくれ。

と、思いましたが、調べてみると racement.com というサイトの記事

the UCI code consisted of the rider’s country and date of birth which caused a problem whenever two riders from the same country were born on the same day.
(著者訳: UCI コードは選手の国と生年月日からなっているが、2名の選手が同じ国で同じ日の生まれだと問題となってしまう。)

とあり、国+生年月日でコードを作る、というのは世界共通だったもよう。

UCI 何やってんすか。

*1: 在住国ではななく国籍かも。でもフランスで取得したら FRA になりそうな気もする。

スーパー蛇足タイム。ちょっと計算してみましょう。

UCI 登録者について、生まれ年が同じ選手が50人いるとします。ロード、MTB を含めればそれぐらい居ますよね?それらの選手が全て異なる誕生日である確率は

1 x 364/365 x 363/365 x 362/365 x 361/365 x ,,, x (365-50)/365
= 364P49 / (365^49)
= 0.029626,,,

というわけで3%!

ってことは、97%の確率で生年月日がバッティングするってことですよね。どうやって運用してたんだろう。

Next, LICENCE No.

まあしょうがない。例えば IP アドレスだってこれだけ増えるのを予想できていなかったそうだし。同じようにこんなに UCI 登録する選手が増えるとは思っていなかったのでしょう。

そして UCI も手をこまねいていたわけでは無さそうで、僕が現役の時には UCI ライセンス上にはライセンスナンバーというものが記載されていました。

手元に昔のライセンスが見当たらないので http://nobeyamacyclocross.cc/?p=185 の画像を見て書いてみました。

2012 UCI ライセンス(赤文字は筆者による変更)

UCI コードとともにライセンスナンバーが記載されていますね。なぜかアンダーラインで強調されています。

なるほど、UCI Code ではなくもう1つナンバーを設けてそれで管理するようにしたのか。いや、それだったら UCI Code はもう要らないような気もするが、何かの都合だろうか。まあ、UCI Code 問題は解決したし良いか。

と、その時は一人合点していたのですが…

次の年かその次の年に、ライセンスカードに記載されている番号が変わっていることに気づきました。

(以下システム屋的視点→)おいおい、リザルトとか UCI ポイントとか管理するのだったら1人が1つの番号を持ち続ける方が良いよね?ってか変える意味あるのか?設計まちがってるぞ。

というわけで、実はこの LICENCE No. は JCF が UCI 登録者を管理するために独自に設けたナンバーじゃないかと僕は思ってます(中の人教えてください)。UCI のルールブックにも無かったみたいだし。

余談:名詞としては LICENCE はイギリス英語で、USA では LICENSE が一般的とのこと(参考: http://www.toishi.info/email/license_licence.html)。

UCI ID came!

というわけで、UCI Code という前時代的なものを廃し、新しく識別番号を振り直しましょう、というのが今回の改定なわけです。

細かい内容は次回にまわしますが、UCI ID は11ケタの数字による番号。多分 LICENCE No. のようにシーズンによって変わることもないでしょう。

だがしかし。

というかちょっとひっかかる事があります。今年 JCF ライセンスを取得した人はライセンスを見てみましょう。

なぜか UCI Code が記載されています。

UCI ルールブックを見ると UCI Code の記述は全て削除され、UCI ID によって置き換えられています。UCI としては UCI ライセンスについては UCI Code をもう使わないヨという意向と読めます。

が、JCF ライセンスにまだ UCI Code 載ってるのは何故?JCF は今季からネットワーク経由でのライセンス発行システムを開始しており、それとの兼ね合いで間に合わなかったのか、とか想像します。UCI ID にするからね、という UCI から JCF への通達は2017/1/1以前にあったとは思いますが。

過去との整合性のために載せるのは理解できます、と言いたいところですが JCF ライセンス上には Nationality と Date of Birth が載っているので意味なし。相変わらずフットワークが重いなあという印象。

まとめ

というわけで、UCI ID 登場までを振り返ってみました。

次回は UCI ID が実際どういうものなのか、何に使われるのかなど書いてみたいと思います。

UCI と JCF と5つの輪っか(4)

チャリ組織のお話も今回で最終回。なぜ JCF ライセンスが必要か、というところまで考えてみたいと思います。

世界選手権

そういえばオリンピックとは別で、UCI の世界選手権というのもありますね。虹色ストライプの入ったアルカンシェルはマイヨジョーヌにも劣らぬ(いや劣るか?)魅力のあるジャージです。

シクロクロス世界戦への出場権はどうなっているのでしょう。男子エリート。

  • 国別ランキングが1〜5位: 6名+補欠3名
    (UCI ランキング50位以内の選手の上位3名が含まれること)
  • 国別ランキングが6位〜: 5名+補欠3名
    (UCI ランキング50位以内の選手の上位2名が含まれること)
  • + 前世界選手権王者
  • + UCI ワールドカップランキング首位者

最大で8名。しかし例えば国別ランキングで最下位だったとしても5名は出走できるようで、ロードと比べるとゆるいですねえ。ロードほどメジャースポーツでもないし、UCI としても空気読んでエントリーしろな、というところもあるでしょう。

ちなみにロードレースについては「毎年、理事会は参加者選抜の仕組みを決定する」とあり、ルールブック上では定められておりません。

世界選手権への参加人数は五輪と同じく、国内連盟に対して割り当てられています。

9.2.001 With the exception of team time trials, it is the National Federations who
select riders to participate in World Championships.
チームタイムトライアルを例外とし、世界選手権に参加する選手を選考するのは国内連盟である。
(チームタイムトライアルは UCI ワールドチームに対して割り当てられています。申込も国内競技連盟ではなくチームから直接行なうみたい。@9.2.021)

よって JCF 登録の無い選手は UCI 世界戦への道はない、ということになります。

JCF ライセンス

ここまでクドいぐらいの遠回りでしたが、組織の仕組みとつながりを考えると「なぜ JCF ライセンスが必要か」という問に対しての1つの答えは

「五輪や世界戦への出場権のため」

と言えるでしょう。ワールドカップもそうだったかな。

一般の UCI レースについては個人での申込となるため、国内競技連盟が絡む必要はありません(UCI ライセンス取得は必要になりますが)。しかし五輪・世界戦についての選考権は JCF に与えられているため、JCF がナショナルチームを組んで、という形式のため、個人では参加することができません。

より上のレースに参加しようと思ったらナショナルチームの一員にならざるを得ません。

JCF ライセンス2

「いや、僕は世界戦とかそういうレベルじゃないし、そもそも国内レースしか出ない。JCF ライセンスも必要なくね?」

確かに。

僕もそう思ったところもありましたが、今回書いていて1つ気付いたのは実は UCI が自転車競技のなんたるかを定めているということ。

自転車競技とはなんでしょう?

モーター付いていても良い?
シケインの高さはいくらまで?
スタート順はどうやって決める?

もちろん、歴史的に定まってきた部分もあるでしょうが、実は誰かしらが「ルール」というものにより定義をしなければいけません。モーターは不可、ドーピングをランダムにチェックする、シケインは40cmまで,,,

それを行っているのが UCI であり、その出先機関が JCF になるわけです。

逆にこれらの組織が無かったら?レースオーガナイザーはそれぞれで別個にルールブックを作らなければなりません。また、世界統一されたルールがないため、海外遠征に行ったらモーター OK だったりするかもしれないのです。

所変われば?

UCI は「世界の自転車競技を統括する団体」であり、JCF は「日本国内の(同上)」と定義されています。UCI, JCF として世界に通用するルールを提供・運用しており、そのルールが適用されるレースを走るのだから、JCF 登録してくれ、というのはまあ筋は通っていますね。

それ以上に、レース主催者としては「ルールがわかっている」ということが明らかでない参加者を走らせるのは非常にリスクがありそうです。もちろん個別の縛りとして定められているかもしれませんが、参加者はライセンスという形式で宣誓をしているわけではありません。だからこそ JCF 登録者と非登録者でレースを分けているのでしょう。

少なくとも「JCF ライセンスを持っている」のは「ある程度わかっている競技者である」という証明書になりそうです。

(実際のところは「無いよりマシ」な程度かもしれませんが、その辺は難しいですね…。)

JCF ライセンス3

ここからは AJOCC 絡み。

実は AJOCC の競技規則ページの冒頭には以下のような記載があります。

UCI , JCFは共通の競技規則であり、これが基本である。
UCI : PART 5 CYCLO-CROSS (version on 07.06.2016) (改正箇所のみ)
JCF : 05_シクロクロス競技 (2016/06/07版)
UCI規則では9月から2月末であるが、AJOCCでは3月までの試合を対象にする。(2012.9.1)

(以下、憶測・妄想成分多め)

UCI, JCF の競技規則の使用をうたっていますが、であれば JCF としては「うちの競技規則でレースするなら、参加者は JCF 登録者が望ましい」と理論展開しそうです。さすがに「でないと UCI レースさせてやらないからな」というバカなことは無いと思いますが。

それからシクロクロス全日本選手権について。

現状では AJOCC が開催している JCX シリーズが JCF 全日本の予選になっています。

もし全日本の予選に JCF 未登録者が出走していたら、AJOCC としても JCF としても色々面倒ですし、JCF として「全日本出走の権利を与えているのだから、対象者は JCF 登録させて」というのもうなずけます。

C2, CM1 には少し当てはまりませんがレベルとして初心者ではなく「競技者」であることは確実で、JCF の主題としても登録はしてほしいのでしょう。

JCF

なぜそんなに登録者を増やしたいか。

登録料がほしいのか?と思って JCF の報告書関連ページの平成28年度 収支予算書 損益計算ベースを見てみましたが、JCF ライセンスによる収益(*1)は

  • 選手登録:3,001万円
  • 審判登録:543万円
  • アテンダント登録:500万円

合計4,040万円ぐらいです。1万人ちょいぐらい?しかし、実は収益全体では8億1272万円(*2)で、割合としては5%に満たない程度なのです。手間としてはマイナスぐらいな規模という印象。

どちらかというと UCI や IOC に対して「うちの登録者が xxx 人になりました!どうです?スゴイでしょ」と言いたいのかなぁ、とか想像します。「自転車競技を統括する」というお題目という観点からも数字は欲しいのでしょう。

*1:経常収益→受取会費→競技者登録料受取会費など

*2: ちなみに収益の90%近くが補助金。余談ですが、JOC からの交付金はたったの20万円。

まとめ

ここまで JCF を擁護しているような論調になってしまいましが、2016 JapanCup 女子レースの審判問題などもあったり、いまだに JCF ライセンスあるだけでは UCI レースに出られない(外国では出られるそうだ)などの問題点もあったりで、どちらかというと個人的には JCF にはあまり良い印象がありません。

しかしキライだ、といっても首のすげ替えができるわけではありません。

ここまでで見てきたように、組織として UCI の認可を受け、IOC, JOC の認定を受け、補助金をガッツリ受け取る大きな組織であり、これに取って代わるというのは現実的に不可能です。

ならば仲良くやっていきましょう。JCF ライセンスだって何万円も取られるわけでもないし、賠償責任保険もついています。それより何より JCF が日本国内の標準ルールを決めてくれている状態なのです。それが無くなったら困りますよね?AJOCC としても UCI レースなど JCF の協力無しには魅力的なレースは行なえませんし。

ハイ。

以上、UCI とは JCF とは何ぞやというところを見てみました。いろいろ書きすぎてしまった感が強いですが、まとめ。

  • UCI が競技ルールを作ってる。
  • JCF は UCI の出先機関であり、五輪や世界戦へ通じている。
  • JCF が全日本も主催してるし、その他国内の競技ルールを管理している。

JCF もアナウンス不足でわかりづらい組織ですが、裏方として色々とやってくれている団体であるようです。無くてはならない組織ですので、頑張ってほしいですね。

以上、オリンピックから AJOCC まで、でした〜。

UCI と JCF と5つの輪っか(2)

前回に引き続き、自転車競技に関わる組織のお話。今回は UCI の下部組織である JCF について。

国内自転車競技連盟 (National Federation, NF)

UCI とはなんぞやと言うと、定款の一番最初に

国際自転車競技連合(略称 UCI)は,各国の国内自転車競技連盟の連合組織である。

とあります。すなわち各国の国内連盟の上に立つ組織なのではなく、あくまで連合体と定義されています。Wikipedia の UCI の項にも最初は5カ国の競技連盟によって設立された、とあります。

ここにある国内自転車競技連盟(国内連盟)とは要するに JCF やアメリカサイクリング協会 USAC などのこと。

前回の五輪の話とからめると、

  • オリンピック委員会は自転車部門を UCI に委託。
  • だが、UCI 単独で世界各地で予選をやって、というのは無理がある。
  • ルールを定め、各地域の団体(JCF, USAC など)に競技開催をさせる。
  • その競技結果を集計して五輪参加割当を決定。

という形での運営になっています。

シクロクロスでは五輪がありませんが、ロードならば五輪の各国ごと出走人数の決定の仕組みについてはこの辺の冒頭が詳しいですが、つまりは UCI ポイントでの振り分け。ポイントが個人ではなく国ごとで合計され、その国ごとポイントにより参加可能人数が決まります(*1)。

で、参加選手数が「国ごとに与えられる」とありますが、実際は JCF に対して与えられています。そういえば日本選手団は JCF の定めた白ベースのナショナルジャージで参加していますね。

そして大前提として、オリンピックに選手を参加させたいのであれば JCF は UCI に加盟していなければなりません。(これだけではありませんが、話をシンプルにしてます。)

当然、JCF としてはオリンピックに自国民を出場させたい。であれば UCI に加盟。加盟すると UCI 規則を遵守する義務など発生しますが、対価としてオリンピックや世界選手権へ選手派遣する道が開けることになります。

もちろん JCF が選考を行いますので、選手が五輪に出場したかったら、UCI の窓口である JCF に登録しなければ選考対象とはなりません。UCI の競技規則にも五輪への出場資格の前提として国内ライセンスをもっていること、と規定されています(競技規則11.1.003)。

また、選手が国際的なレース = UCI レースに参加しようと思ったら UCI 登録をしなければ受け入れてもらえません。

考えてみましょう。レース主催者としては外国からふらっとやってきてレースに出させろ!というどこの馬の骨ともわからない選手をレースに出場させることなんてできませんよね。ルール破ったり危険行為をしたりするかもしれませんし、それに対する罰則を適用することができません。

しかし UCI ライセンスを持っていれば、その選手は UCI の定めたルールを理解し遵守することになっていて、かつ罰則も適用できますので、じゃあ出場 OK とできるわけです。

UCI ライセンスは UCI の日本窓口である JCF に申請して取得することになります(*2)。

*1: 個人で頑張ってポイント稼いだのに団体で評価されるってどうなのよ、というところでロード女子は色々あったようですが、以下略。

*2: ちなみに JCF が怠けて UCI ライセンスの発行が遅くなったりしたら UCI から直接取得する、という手順も定義されています(規則1.1.014)。

JCF(日本自転車競技連盟)

日本の国内競技連盟はご存知 JCF。規則集を読んでいくと、JCF の概要はざっくり以下のとおり。

  • 国内の競技者を管理・統括するという役割・目的を持つ。
  • 登録選手の成績管理などを行なう(ここから五輪選出)。
  • UCI の窓口として業務を行う。
  • 全日本選手権を行なう。

上の項の UCI ライセンスと同じく、競技ルールを遵守させる(=どこの馬の骨な選手に対する信頼付け)という役割もあります。3,4千円程度なのでケチらず登録しましょう。

UCI の窓口業務ですが、例えば審判講習を行なっているのは JCF ですね。また、UCI レースを開催しようとしたら国内連盟 JCF の承認がなければいけません。確か UCI 審判は JCF 所属が多いはずなので、審判の派遣についても JCF にお願いしなければいけないでしょう。(ちょっとこの辺怪しい…)

「JCF は UCI の下部組織なのだから、JCF ライセンスで全ての UCI レース出られるようにならないの?」

という疑問もありますが、JCF 登録人数は少なく見積もっても UCI 登録日本人選手の20倍。流石に UCI レースに出ないような選手データの管理を UCI に押し付けるのは無理ってもんです(*3)。登録の手間もありますしね。JCF ローテクだったし。

それから IOC の規定に、NOC(日本で言う JOC)は UCI の各国連盟である JCF をメンバーとして含まなければならない、という規定もあります(オリンピック憲章28.1.2)。

*3: ただ、UCI としては個別の ID を付与して全世界的に選手管理するシステムを駆動し始めた模様。詳細後日。

都道府県車連

JCF は以下の加盟団体を持っています。

  • 都道府県競技連盟
  • 全日本実業団自転車連盟(JBCF)
  • 日本学生自転車競技連盟
  • 全国高体連自転車競技専門部
  • 日本プロフェッショナル サイクリスト協会

ロードについていうと、UCI レースに加えて、基本的にはこれらの団体が執り行うレースの多くが全日本選手権の予選となっている場合が多いようです。国体なんかも結局は都道府県連盟主催の予選→国体→完走すれば全日本出場資格となってますし。どちらにせよ JCF のお墨付きがついたレースが対象となっています。2days 木祖村は実績が認められたのかな?MTB 全日本出場資格は JCF 公認の Coupe du Japon MTB の登録クラスによる。

昔聞いたところでは JCF の理想としては都道府県車連での予選→全日本選手権、としたいらしいです。実際には JCF+県車連だけでは総合的に正しい選考はできませんので、外部の主催者と連携しながらとなっていますが。

まとめ

はい、文字ばっかで疲れますね。書いている方も疲れました。

ここまでの関係性をまとめてみましょう。

IOC. UCI, JOC,  JCF(※厳密には JBCF は JCF の中では無いと思いますが。)

要素が多くて文章ダラダラになってしまいましたが、JCF を3行でまとめると、

  • UCI の日本窓口
  • 日本の競技者を取りまとめて五輪・世界戦に選出+派遣
  • 全日本選手権もやってるよ

ってところでしょうか。

さて、次回はやっと AJOCC 登場です。

→ 次(3)へ

JCF と UCI と5つの輪っか(1)

今回は自転車競技界の UCI や JCF などの組織について見てみましょう。ロード、MTB、BMX、トラック競技でも基本は同じ形になってるはず。

最初にお断りしておきますが、今回のお話については、本文全ての文末に「と思う。」というワードを付けてお読み下さい。9割ぐらいあってると思いますが、根拠となる文章や規定を完全に調べきったわけではないので。まあ、いつも通り話半分ということで。

シクロクロスなブログなので AJOCC はね、という話をしたいのですが、まずはオリンピックからスタートしましょう。理由は読んでいけば何となくわかるでしょう。

IOC(国際オリンピック委員会)

さて、IOC https://www.olympic.org/the-ioc とはどんな組織でしょう。これは簡単、名前の通りオリンピックを開催する組織ですね。

しかし、IOC がボクシング、サッカー、自転車、スケートの予選大会を世界各地で直接に開いて選手選考をしているわけではありません。それは手間として無理です。実際にはスケートならばスケートの国際連盟が、自転車ならば UCI が予選となるべき選考基準を決めてレースやゲームを開催し、オリンピックへの出場可否を決定しています。

スポーツ競技ごとの組織を国際競技連盟 (IF) と呼びます。Wikipedia の一覧を見ると結構あって、ボディビル、ブーメラン、日本拳法になわとびも。連珠ってなんですかね?

しかし御存知の通りオリンピックにブーメラン競技はありません。これは IOC がブーメランをオリンピック競技として認めていないからです。

開催種目は IOC が定めるオリンピック憲章の規則45付属細則1.3.1と1.4.1に定められています。競技を指定するのではなく、IF の指定というかたち。もちろんここに UCI が含まれています。

でもって、各 IF としては当然「うちの競技をオリンピックで開催してもらいたい」ですよね?それには、まずは IOC 公認 IF として認めてもらって(*1)、あわよくばオリンピック開催種目に!とがんばるわけです。結局はそのスポーツがどれだけメジャーか、という点が大きな判断基準になるのでしょうけど。

*1: IOC承認国際競技団体連合 (ARISF) という団体もあるが、加盟団体を見ると「どうせオリンピックでは開催されないのさ」という競技団体の集合っぽい(Wikipedia 参照)。IF として公認をうけるだけでは駄目なのさ。

UCI(国際自転車競技連合

上に少し書きましたが、UCI はオリンピック憲章でもって五輪競技開催 IF として指定されています。つまり、「君らに自転車競技はまかせるよ」というわけです。

オリンピックにおいては UCI が定めた規則に則って競技が行われます。例えば自転車のハンドルの突き出し、タイヤサイズなどの用具の規定や、斜行したら失格とかの競技ルールについても IOC ではなく UCI が決めることになります。

もちろん好き勝手にというわけではなく、国際的に競技を代表する組織として公正なルールを定めたり、それをもとにきちんと運営しなければいけません。

それはそれで大変ですが、その変わりに IOC からはその競技の国際的取りまとめ組織としてお墨付きがもらえます。かつ、競技ごとにオリンピックへの参加人数が決められ、その選考方法は IF、つまり UCI が決めることになります。

NOC(National Olympic Committees), JOC

ちょっと待て。JOC、日本オリンピック委員会という組織があるはずだ。JOC って IOC の下部組織だよね?

そうです。が、IF とは役割が違います。

NOC は National Olympic Committee = 国内オリンピック委員会の略であり、JOC は日本における NOC。国内オリンピック委員会は申請書を IOC に提出し、認可されることによりその国の NOC として認定されます。

NOC は「オリンピック競技大会の開催立候補に関して意見を述べる」などの権利を持っていたりしますが、中心となる使命は

オリンピック憲章に則り、 自国においてオリンピック・ムーブメントを発展させ、 奨励し、 保護することにある。

だそうです。NOC の任務(←って書いてあった@JOC)はオリンピック憲章の第4章規則27、 28付属細則の4にあります。

  • その国の選手団を編成し、組織し、率いる。
  • 選手団に用具、輸送手段、宿泊場所を用意する。選手の保険もカバー。
  • オリンピック用の各国ユニフォームについて独占的権限をもつ。
  • IOC に協力する。

基本的にはこの4つ程度のお仕事しかありません。つまるところ自分の国の出場選手をまとめて管理しましょう、といったところがメイン。各競技に細かく口出しするわけではなく、IF とは縄張りが全く異なります。

あとはオリンピックに選手を派遣する義務があったり、オリンピック開催に立候補する自国の都市を選ぶ権限があったりします。ちなみに基本的には非営利団体。

とりあえずまとめ

長くなってきたのでここらで一旦休憩。ここまでのところを図に書いてみましょう。

IOC, UCI, JOC

UCI も JOC も IOC による認定により権威付けがなされています。逆にこのお墨付きがないと、JOC ならば選手団が派遣できないことにもなりますので、必死に IOC の決め事を遵守する事になります。

ただ、UCI も各国の NOC が減れば参加国が少なくなり、各競技の IF が無ければその競技自体ができませんので、その辺は持ちつ持たれつでしょう。

さて、次回は UCI の下、つまりは JCF について見ていきましょう。

編集後記:ざっくりしか読んでませんがオリンピック憲章、面白かったです。普段はオリンピックオリンピックと騒ぎますが、実際の組織や理念を抑えておくとまた違った視点が増えるかもしれませんね。オススメ。

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UCI Point Racer データ(男子編)

前回に引き続き、UCI ポイントを持っている選手について見てみましょう。今回は男子 Elite。UCI ポイントランキングは 2017/2/4 のものを使用しました。

それでは早速行ってみましょう!

国別選手数

女子 UCI ポイント保持者は480名だったのに対し、男子では619名。もっと多いかと思いましたが。

女子 Elite ではアメリカが多くて、ベルギーが意外と少ないという結果でしたが、さて男子ではいかに。ということでまずは国別に人数集計してみましょう。

男子 Elite UCI ポイント保持者@2017-2-4(国別)

※人数が20名に満たない国は「その他」に合算しました。

アメリカがやっぱり飛び抜けて多いですね。国内での UCI レース開催数が多く、競争相手がいないためでしょう。これは女子とかわらない傾向。

そして2位はベルギー!女子人数は少なかったのですが、やはり華の男子 Elite。周辺国の選手がこぞってやってくる環境ですが、やはりヨーロッパのドンとして人数を揃えています。

3位はフランス,,, あれ?ベルギーのライバルのオランダだと思ってましたが、オランダは24名。ベルギーの半分もいないぞ。フランスはベルギーに接している分、ポイント獲得の機会も多いのでしょう。Under23 などでは前の方で展開しているのをみますが、男子 Elite では目立って強い選手は思いつきません。やっぱりロードの方が盛んなお国柄なのでしょうか?

ベルギー、フランス以外を見てみると20〜30人でおおよそフラット。「その他」の人数も居ることから「飛び抜けて強いのはいないけど、世界各国ともそこそこ強い選手が平均的に居る」ってところでしょうか。

次は上位100名。

男子 Elite UCI ポイント保持者@2017-2-3(上位100名のみ/国別)

来たっ、ベルギー!なんと56人中25人が100位以内。プロも多いし、ガチで走っている選手率が高いってこと。当然25%だから、4人に1人はベルギー人かよ。

アメリカはまあこんなもんかな、ってところでノーコメント。

先程目立たなかったオランダですが、面目躍如の3位の人数。やっぱりシクロクロス大国でした。人数的にはベルギーには劣りますが、若い選手の割合が多いのが◯。

フランス、スイス、チェコ、そして謎の(笑)スペインがある程度人数を揃えていますが、他はそこそこの人数。日本は Anchor の沢田時選手が77位、BLITZEN の小坂光選手が83位。ちなみに Toyo の竹之内選手は227位。国内レースでの不調がランキングに響いたようで、17-18シーズンの復活を期待したい。

年齢別選手数

さて、青と黄色で U23 とそれ以外のオッサンベテランを分けてきましたが、女子とはちがって意外と黄色の U23 選手数がそれほど多いというわけでは無さそうですね。

同じようにグラフを作ってみましょう。

男子 Elite UCI ポイント保持者@2017-2-3(年齢別)

Tankograd Central(自転車研究所) からのネタですが、54のところでグラフが持ち上がっているのは我らがスワコレーシングの帝王、小坂正則選手。ちなみに2位(?)は49歳でその差5歳。若い選手のためにも、親父の星としてもこれからも頑張って欲しいところ。

さて、まずは全体人数(青線)を見てみると、女子とおなじく Under23 の世代が最も多くなっています。そこからは全体的にはダラダラ~と減っていきますが、27歳で謎の落ち込み。兵役とかの関係?30付近でも落ちこんでいますが、三十路を迎えて人生考え直す頃合いなので何となく分かる気がします。

トップ100名(黄線)では、U23 世代は比較的少なめになっています。女子とは異なり、ベテラン選手の層も厚く、すぐには成績を出せるほど甘くはない、ということでしょう。

そしてやっぱり27歳での謎の落ち込み。理由はやっぱり不明。

全体的には「強いわけではないが、次の世代を担う選手が沢山活躍している」という、競技スポーツとしては良い傾向が見られます。

Under23 選手数

さて、最後に女子も併せて、U23 選手の割合を見てみましょう。

Under23 選手数割合(ランキング、地域ごと)

女子では U23 の割合が地域ごとで大きく異なっていす。

しかし、男子では似たような傾向(つまりヨーロッパでは U23 選手が多く、それ以外では少ない)が見られますが、その差は大きくはありません。

トップ選手100名中の U23 選手割合は21% (UCI Top100)。これを見ると男子では「強い国は若い選手が多い」わけではないようです。むしろベテラン層が厚いとみることもできます。もちろん、女子では U23 が17歳からだったり、男子のほうが競技として盛んである、というのも要因ではありますが。

まあ、男子ではそれほど問題視しなくてもよさそうです。概ね2〜3割が U23。

まとめ

以上、男子 Elite の UCI ポイント所持者について見てみました。

やっぱり日本の C1 の選手構成と比べると若い選手が多いという点が大きな違いでしょうか。

C1と男子 Elite UCI ポイント保持者の割合

日本国内として15-16の C1と、UCI ポイント保持者@2017/2/3 について、年齢構成を並べてみました。

ほぼ真逆の傾向ですね。C1 は38〜43ぐらいの年代がごっそり。シクロクロスだけでなく、MTB も強い選手が多いイメージのある世代です。

ただし、やっぱり次世代となる若い年代が少ないのは競技スポーツとしてはバツ。(毎度の結論ですみませんが。)まあ特殊なスポーツって広がらなければただのマニアック&マイナー競技で終わってしまいますから、そうならないようにどうやって盛り上げていくか、巻き込んでいくかは考えていくべきでしょうね、

以上、UCI Point 所持者、男子編でした!

UCI Point Racer データ(女子編)

今回のネタの着想は Tankograd Central(自転車研究所) より頂きました。日本選手の UCI Point についてもまとめられています。UCI のページで UCI Point のランキングに国やら年齢やら載ってるとは嬉しいですね(誰が?)。早速まとめてみましょう。

まずは予備知識を。UCI Point は52週のローリングランキング、と表現されます。規定としてはシクロクロスの競技規則の5.2.003あたりに見られますが、要するに

  • UCI レースでの獲得ポイントを積み上げて多い順に順位を付ける
  • 1年以上前のポイントは加算しない
  • ランキングは UCI の発表によって更新される(発表が無ければ順位変動はしない)

というものです。何が言いたいかというと、UCI の発表があるたびにドンドン変わっていくランキングで、今日123位、明日456位、明後日222位ってこともあり得るわけです。本記事では 2017/2/3 時点でのデータを利用しています。世界戦が終わった直後だから、ちょうどいいかな?

今回は女子 Elite を見ていきましょう。

国別選手数

UCI ポイント持っているからと言って「強い国」だとは限りませんが、1つの指標になるでしょう。というわけで国ごとに UCI ポイントを持っている選手の人数をカウント。

女子 Elite UCI ポイント保持者@2017-2-3(国別)

人数が10名以下の国は「その他」に合算(*1)。

アメリカが飛び抜けて多い77名。これは純粋にアメリカ国内の UCI レース開催数が多い、それから国外からの参加者も少ないため、ポイントも奪われにくいからでしょう(参考→17-18 UCI カレンダー)。

逆に大国ベルギーが21人だけ!オランダより少ないは分かるとしても、シクロクロスにはアウェー感のあるイタリア、スペインよりも少ない数になっています。

考えてみると、確かにワールドカップなど UCI レース開催は多いですが、周りの国から遠征してくる選手も多いためポイント獲得争いが熾烈なのかもしれません。それとも女子は意外と人気ないのか?

続いてさらに強い選手ではどうよ、ということで UCI ポイントランキング上位100名で見てみましょう。

女子 Elite UCI ポイント保持者@2017-2-3(上位100名のみ/国別)

割合としてはアメリカとその他、それからスペインが減。フランス、ベルギー、オランダが目立っていて、全体的にはそこそこ僕のイメージどおりという印象。

日本の4名は坂口(59位/U23)、武田(74位)、與那嶺(82位)、今井(93位)。武田が中国で UCI ポイントを獲ったぐらいで、後は日本国内レースで稼いだポイントでの順位。UCI ランキングがスタートの並び順に影響してくるので、意外と稼げているようです。

*1: UCI ポイント所持者10名以下の国は以下の通り(Elite人数-うちU23人数)

  • アルゼンチン (1-0) ←どこで UCI ポイントゲットした?
  • オーストリア (10-2)
  • チリ (3-0) ←どこで(以下同文
  • デンマーク (10-4)
  • エストニア (7-3)
  • フィンランド (6-2)
  • ハンガリー (7-2)
  • アイスランド (2-1)
  • アイルランド (10-0) ←イギリス近い
  • ラトビア (1-0) ←ごめん、どこだっけ?
  • ルクセンブルグ (7-2)
  • ポーランド (10-5)
  • スロバキア (9-6) ←U23多めで◯

年齢別選手数

ここまでの2つのグラフをみると、意外と黄色のグラフ、つまり U23 の割合が高そうだ、というのがわかります。男子 U23 は19〜23なのに対し、女子の Under23 は17〜23歳。その分だけ男子より U23 選手数が多くなります。

年齢ごとの UCI ポイント所持者人数を数えてみましょう。

女子 Elite UCI ポイント保持者@2017-2-3(年齢別)

なんと Under23 以下が多い!高校生年齢の17,18がもっとも多く、大学生年代が続きます。25歳の凹みは「就職したら一段落」?その後も競技を続ける人は35歳ぐらいまで、と人生の縮図が見えそうなグラフですね…

女子 Under23 のレースが Elite とは別口で開催されることはほとんどなく(*2)、U23 の方がポイントを稼ぎやすい、というわけではありません。純粋に人数が多いのでしょう。

上位100選手のみ(Top100-)で Under23 に注目してみると、さすがに割合そのままとは行きませんが、やはり23以上の年代よりも選手層は厚いように見えます。

*2: ナショナル選手権で女子 Under23 が開催されている国も結構あって、16-17シーズンの U23 レースは19レース(世界戦など含む)。

Under23 選手数

1番最初のグラフを見返してみましょう。

女子 Elite UCI ポイント保持者@2017-2-3(国別)

チェコから左はヨーロッパ。それより右がそれ以外。眺めていると、

「右の方青いところが多くね?」

ってこに気づきます。 つまりは U23 が少ない。逆にヨーロッパは U23 が多く、もしかして半数以上?というわけで U23 の選手数の割合を出してみると、

UCI ポイント所持者における Under23 選手数割合(ランキング、地域ごと)

おっと、本当にヨーロッパ半数以上が Under23 でした。

それに対して欧州以外は約2割ぽっち。日本も全18人に対して U23 が3人で16.6%と最低レベル。こんなに違うものか…

競技者目線では「やはり若い選手が多い方が」と考えてしまいますが、それでは毎度なので、今回は視点を変えて考えてみましょう。

ヨーロッパ以外のエリアで Under23 が少なく、それより上の選手が多い。ということは高校・大学を出て、就職して結婚してと人生が進んでいってもシクロクロスを続けられる環境・社会が整っているということでは無いでしょうか。ヨーロッパではスポンサーの付いたプロは多いが、アマチュアレーサーはそれほど多いわけではないと聞いたこともあります。シクロクロスってお金かかりますし。

楽しく続けられるのっていいことですよね!個人的には全日本取れなかったから全部おしまい、というのもキライじゃありませんが、アマチュアスポーツとしては日本、アメリカともに悪くない感じで広まっていて、年齢が進んできてもチャレンジできるようなスポーツになりえているのかなと思います。

ま、もちろん次の世代が増えて世界で活躍して欲しい、という願望はみんな持っていますが、ね。

まとめ

以上、女子 Elite の UCI ポイント所持者について見てみました。

U23 選手数以外の点では、ベルギーの選手が少なかったのが意外でしたね。少数精鋭なのでしょうか。確かにベルギー男子ほど圧倒的では無いですので、まあイメージどおりかもしれません。

次回は男子!さてはてアメリカ、Under23 の選手割合はどうなることやら。

17-18 UCI カレンダー

UCI 世界戦で盛り上がっていましたが、ひっそりと 2017-18 シーズンの UCI レースカレンダーが発表されています。

http://www.uci.ch/cyclo-cross/calendar/
(上部のバーにある「Season▼」で 2018 を選択すべし。)

日本国内

まずは JPN から見ていきましょう。17-18の UCI 指定のレースは8つ。UCI レースは3つ増えました。*付きが新しく UCI になったレース。

  • 10/9 * 茨城シクロクロス取手ラウンド
  • 10/17 東北 CX Project 寒河江ラウンド
  • 11/4 * Starlight-cross(幕張)
  • 11/17 関西シクロクロスマキノラウンド
  • 11/25 Rapha Supercross 野辺山-Day1
  • 11/26 Rapha Supercross 野辺山-Day2
  • 12/3 * 宇都宮シクロクロスシリーズ
  • 12/9-10 全日本選手権(長野南牧村)

UCI ポイントが稼げるレースが8つも国内にあるなんて、いい時代になったもんだ。宇都宮はろまんちっく村だったはず。増えたレースはいずれも関東圏。

ちなみに全て Category-2 の UCI レースなので、10位に入らないとポイントはもらえません。それでもポイントをより多く積み重ねれば、ヨーロッパ行ったときでもポイントのお陰でスタートで前の方に並べます。特に C1 選手は頑張りましょう!

おとなり中国

海外遠征で、といっても本場ヨーロッパは遠い。しかし近年はお隣さんの中国でも UCI レースが開かれています。日本選手も選手団を組んで出場していますね。CHN で調べてみると3レース。

  • 9/3 “Qiansen trophy” Fengtai Changxindian(北京市中央部)
  • 9/6 “Qiansen trophy” Yanqing(北京市北西部)
  • 9/10 “Qiansen trophy” Luoyang WanAnShan(河南省西部/中国中央少し東寄り部)

Qiansen(キアンサン)は中国の体育施設の業者だとか。Qiansen trophy は日本語なら「鈴木杯」って感じ?

随分頑張って開催していますね。残暑の時期なのがキツイですが、立派なセレモニーがあったり、空港までバスでのお迎え付きだったりと結構至れり尽くせりなレース。

そして驚くことに、3つのレースともに Category-1 クラスの UCI レースになっています。Category-2 と比較すると開催側の要件が厳しくなりますが、獲得できる UCI ポイントもアップ。もちろんそれを狙って強い選手が来てしまうので UCI ポイントゲットはどのみちイバラの道なのですが…

データ編

では UCI カレンダー全体でデータをまとめてみましょう。まずは月ごとのレース開催数から。ちなみに1月末の世界選手権についてはカレンダーに掲載がありませんでした(2017.2.1時点)。

2017-18 UCI レース開催数(月ごと)

「その他」に分類されているのはナショナル選手権に割り当てられる CN(Category National?) と大陸選手権 CC(Category Continental?) の2つ。Category-1 レースは45、Category-2 レースは88。CC なレースは Pan-american大陸チャンピオンシップとヨーロッパ選手権の2つ。

1月末に世界戦があるので、それに向けて盛り上がっていくかと思いきや、10月の開催が最多。1月は世界戦の週には UCI レース設定しないので、数としては少なめ。2月は残り火の感。

シーズン全体としてはワールドカップやらプレスティージュやら UCI レースこなしていって、ナショナル選手権やって→世界戦できれいにストンと終わるというきれいな形。日本では全日本選手権は早くて12月の第2週ぐらいにやるので、そこが山場のようになってしまっていて、以降の盛り上がりが今ひとつな感があります。どうせ暇だし正月過ぎにでも全日本やれば?

サマークロスかよ!とツッコミたくなるのが8月の3レース。ですが、実はこの3レースはいずれもオーストラリアのもの。南半球の8月は6ヶ月引けば北半球の2月に相当、ってことでシクロクロスには悪くない時期。しかし南半球の選手はコンディショニングが大変だ(ほとんど見たこと無いけど)。

次は国ごとにまとめてみましょう。

2017-18 UCI レース開催数(開催数)

UCI を開催しているのは上のグラフの20カ国のみ。何故かベルギーなどはナショナル選手権の UCI 設定がなかったりします。

まず目を引くのがベルギーとアメリカ。アメリカの方がレース多いじゃないか!でも UCI Category-1 レースの開催数ではベルギーが圧倒的。流石です。

いろいろ発見があって面白いですね。箇条書きでどうぞ。

  • オランダは少なめの7レース。イメージと違うなあ。
  • 逆にスペインが意外と多めの8レース。イメージ無いなあ(苦笑)。(*1)
  • ドイツ少なすぎ(1レース)。強い選手居たのに。
  • 意外とイギリスでも開催されている(7レース)
  • フランスでもちゃんと開催されている(7レース/ Category-1 が4レース)。
  • スイス(11)、チェコ(10)はイメージ通り。

で、改めてグラフを平たく見てみると、日本の UCI レース開催数8というのは実は5位タイなのです!Category-1 のレースが無いのでちょっと格好がつかないですが、世界のいろいろな場所の Cyclocross 関係者が日本に注目している、というのにも頷けますね(*2)。

本場ヨーロッパから見れば日本は中国とともに極東の孤島なわけですが、強い選手がモチベーションをもって集まるようなレースが増えていけば自ずとレベルも上がっていくでしょう。もちろん、大きな手間をかけて UCI レースを開催してくれるオーガナイザへの感謝も忘れずに。

ただ、1つ前の記事にも書きましたが、UCI レース開催数ではトップのアメリカですが、Elite Men の16-17の成績はいまひとつ。コースがワヤだったというのもあるかもしれませんが、やはりヨーロッパのレベルには劣っているのかな、という印象。

井の中の蛙になるリスクは日本も同じです。もちろん UCI ポイントがまともにあって、まともな位置からレースがスタートできるのは良いことですが、実際に本番(要するに世界戦)で戦い、成績を出すには「選手が強い」というのが絶対条件です。UCI レースを増やすだけではなく、それによっていかに選手のレベルアップをしていくかが今後の課題となるでしょう。

以上、UCI レース数からシクロクロスの世界情勢(?)と日本を考えてみました。

*1:(追記)これを書いた時点ではスペイン?と思ってましたが、男子 Under23 で Felipe ORTS LLORET が2位。ダークホース的な扱いだったけど。
*2: お台場とか結構有名らしい。

16-17世界戦データ

世界戦見ましたか?女子 Elite が激アツ展開で面白かったですね。

※本記事中にレース内容のネタバレあり。

さて、その世界戦を振り返ってみましょう。男子 Elite ではベルギー Wout VAN AERT 君とオランダの Mathieu VAN DER POEL の若手の激突だったり、女子 Elite はシクロクロスから離れていた Marianne VOS が再度世界王者を穫れるかが注目されました。

というわけで、今回は年齢やら完走率やらを見ていきます。ネタとしては UCI のリザルトページなどから。

本文中に「順位あり」という表現が出てきますが、出走データが取りづらかったので。要するに DNS, DNF, 失格の選手は入っていない人数、逆に言うと完走とラップアウトされた選手人数の合計。おおよそ全体人数と考えていいです。

人数データ

まずは基本的なところから見てみましょう。女子 Elite。

出走人数43名
順位あり(完走+ラップアウト)37名
完走29名
完走率67.4%

意外と完走率は高い。日本人は3名中1名完走。もうちょっと頑張りたい。次に男子 Elite。

出走人数64名
順位あり(完走+ラップアウト)60名
完走29名
完走率45.3%

こちらも思ったより完走率高いですね。日本人選手3名はいずれも完走できず。

年齢

まずは年齢から。気になる選手をピックアップ。多分実年齢ではなく、CX 年齢表記だと思います。

  • Wout VAN AERT: 23歳/ベルギー
  • Mathieu VAN DER POEL: 22歳/オランダ
  • Lars VAN DER HAA(通称ワンコ): 26歳/オランダ
  • Laurens SWEEC: 24歳/ベルギー
  • Jeremy POWER(日本にもよく来るよ): 34歳/USA
  • Kevin PAUWEL(寡黙な職人): 33歳/ベルギー
  • Lars BOO(元世界チャンプ): 32歳/オランダ
  • 小坂光 29歳/日本
  • 沢田時: 23歳/日本
  • 前田公平: 23歳/日本

小坂選手ももうすぐ三十路か〜、というのが一番印象強かったりしますが、世界トップを争っている2人は若いですね。Mathieu 君は Under23 に出られる年齢だし。

続いて女子,,, と思ったけど語れるほど女子の選手を知らないや。アルカンシェルを取りまくっている Marianne VOS 選手は 30歳。

さて、グラフ作ってみましょう。まずは女子 Elite の平均年齢。

16-17 世界戦 女子 Elite の平均年齢

誤差範囲がぶっ飛んでるのが目立ちますね。55歳は地元ルクセンブルグの Suzie GODART 選手。このレースが引退試合だそうで(cyclowired より)、完走はなりませんでしたが難コースに挑む心意気に拍手!お疲れ様でした。

16-17 世界戦 女子 Elite の年齢分布

20代後半が多め。後述の男子と比べると30代が比較的多いかなという印象。

さて男子 Elite。

16-17 世界戦 男子 Elite の平均年齢

女子よりちょっと低めでまとまっていますね。最高齢はデンマークの Joachim PARBO 選手の43歳。完走ならずの45位。平均値は競技スポーツとしてはいいとこな感じです。

16-17 世界戦 男子 Elite の年齢分布

30歳以下がおおよそ2/3を占めています。特に「〜25」は Under23 を含まないことを考えると実質的には23,4,5の選手がごっそりいる事になります。

Nys 様のイメージがありましたが、30代の選手が多いというわけではないのですね。

国ごと人数と完走者

国コードが入っているので、国ごとで分けてみましょう。グラフが見にくくなるので、順位あり人数が1名以下の国は除去。X 軸はスタートリストのならびを左から(つまり15-16 世界戦で成績が良かった国順に並んでいる。)

16-17 世界戦 女子 Elite の人数と完走者

レースでも目立っていましたが、アメリカが最多人数。フランスとカナダはきっちり完走者を出しています。オーストラリアは南半球からお疲れ様。

16-17 世界戦 男子 Elite の人数と完走者

男子はさすがのベルギー。あまりイメージが強くないスイスは5名完走。上位に食い込めるかがこれからの課題か。ドイツは10位にも入ったし、地味だが堅実。

それに対してアメリカ男子、頑張れよ!UCI ポイントはアメリカの国内レースで稼げているけど(=出走人数は多くなる)、レベルがヨーロッパに追いついていないのかもしれません。カナダもしかり?

ちなみに男子 Junior で表彰台を独占したイギリスは、出走は FIELD Ian 選手のみで37位完走ならず。Junior で優勝した子もインタビューで「シクロクロスを続けるかを迷っている」と言っていたらしいが、やっぱり人気のあるトラックやロードに行ってしまうのだろうか。

まとめ!

  • 年齢平均は30歳ちょい前
  • やっぱりベルギー強し
  • アメリカ Boys ガンバレ…

以上、世界戦を数字から眺めてみました!

コース(その2/スタート)

さて、前回の投稿でコース全体について見てみましたが、今回はスタート周りについて見てみましょう。

レース時間中で最も選手密度が高いスタート。スタートの出来がレースに大きく影響する場合もあり、スタートは全力ダッシュすべき時でもあります。

平等さを保ち、レースとしての危険を分散させるためにもスタートに関しては様々なルールが決められています。

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